【初心者用】AWS基礎⑧

前回は、テクノロジー分野のAWSの主要サービスを学習してきました。

今回は、「テクノロジーサポートのリソースを特定」のところから進めていきたいと思います。

1. テクノロジーサポートのリソースを特定


ドキュメント (ベストプラクティス、ホワイトペーパー、AWS ナレッジセンターなど) があることを認識しておきましょう。

10. APNパートナー向けのデジタルトレーニング


https://aws.amazon.com/jp/partners/training/


AWSパートナーネットワーク(APN)に参加している企業は、APNパートナー向けトレーニングが利用できます。

11. AWS Trusted Advisorについて

Trusted Advisor とは、ユーザーのサービス使用状況をモニタリングして、ベストプラクティスを提供するAWSのサポートのひとつです。

これまでの経験・実績に基づき、ユーザーのAWS環境を分析し、最適なプランを提案し、コスト削減やパフォーマンス向上などをサポートします。

11-1. AWS Trusted Advisor メリット

・コストの最適化

使用状況、設定、支出を分析し、コスト削減を支援します。

・パフォーマンス

Trusted Advisorでモニタリングすることで、インスタンスの使用率が高くなっていたり、非効率な設定になっていたりするのが分かるので、パフォーマンス向上にも繋がります。

・セキュリティ

Trusted Advisorを使用することで、セキュリティの強化が図れます。

RDSのセキュリティグループのアクセスリスク、不要なS3パケットの許可の特定などです。

・耐障害性

お客様のサービスの信頼性向上を支援しています。

Auto Scaling EC2グループ、Route53のヘルスチェックの削除などです。

・サービスクォータ

サービスクォータは、AWSアカウントに作成できるリソースの最大数のことで、お客様に可用性と信頼性の高いサービスを提供して、意図しない支出からユーザーを保護するために、実装しています。

Trusted Advisorは、サービスクォータの80%を超えたらお客様に通知します。

12. まとめ

今回はテクノロジー分野で主にどんなサポートがあるのか学習してきました。

分からないときにナレッジの確認ができたり、質問できる場があるのは心強いですね。

さらに学習できる場も設けてくれているので、充実したサービスと安心感のあるサポートがたくさんあるのだと実感しました。

2. AWS Well-Architectedフレームワーク

AWS Well-Architectedフレームワークとは、信頼性、セキュリティ、効率、コスト効果が高いシステムを設計しクラウドで運用するために作られたベストプラクティスです。

AWS Well-Architectedフレームワークは、5本の柱を基本としています。

・運用上の優秀性

AWS上で構築したシステムがビジネス価値を実現するために、システムのモニタリングや変更管理をし、それらをサポートするプロセスと手順を継続的に改善する機能です。

たとえば、通常・障害時の運用業務などが取り上げられています。

・セキュリティ

AWS上で構築したシステムやデータ、資産をどのように保護して、セキュリティを向上させる機能です。

たとえば、データの機密性と整合性の担保、権限管理などが取り上げられています。

・信頼性

インフラストラクチャやサービスの障害からの復旧について記載しています。

例えば、障害時における必要に応じた動的なコンピューティングリソースの獲得など、可用性の高いアーキテクチャに関することが取り上げられています。

・パフォーマンス効率

AWSにおけるコンピューティングリソースの効率的に使用してシステム要件を満たし、需要や技術の進歩に合わせて効率を維持する能力について記載しています。

たとえば、性能要件や需要に応じて適切なリソースの選定、パフォーマンスのモニタリングなどについて取り上げられています。

・コスト最適化

AWS上での不要なコストの回避や最適化について記載しています。

たとえば、最適なリソースタイプの選定や需要に応じたシステムのスケーリングなどについて取り上げられています。


AWS上でシステムの構築・運用を行う際に、フレームワークを参照し、ベストプラクティスになっているか確認しましょう。

3. ホワイトペーパー


https://aws.amazon.com/jp/whitepapers/?whitepapers-main.sort-by=item.additionalFields.sortDate&whitepapers-main.sort-order=desc&awsf.whitepapers-content-type=*all&awsf.whitepapers-global-methodology=*all&awsf.whitepapers-tech-category=*all&awsf.whitepapers-industries=*all&awsf.whitepapers-business-category=*all


AWSホワイトペーパーは、AWSやコミュニティによって作成された技術書であり、AWSの概要から専門的な内容まで学ぶことができます。

ホワイトペーパーは定期的に更新されています。

AWSを利用する際には参考になるので、継続して確認しましょう。

4. AWS ナレッジセンター


https://repost.aws/knowledge-center?nc1=f_dr


AWSで困ったことがあった際にナレッジセンターを確認してみましょう。

AWSの公式情報(ドキュメント等)で、AWSのお客様からよく寄せられる質問やリクエストを取り上げたAWS公式ナレッジセンターの記事と動画が掲載されているところになります。

5. ドキュメント


https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/


AWSの公式ドキュメントを参考にして分からないことを確認できます。

6. AWS サポートプラン

AWSでは、さまざまなレベルのサポートプランを提供しています。

4つのサポートプランと技術サポートの内容について確認していきましょう。

6-1. ベーシックプラン

・AWSアカウントをもったときに提供される無料のサポートプラン

・技術サポートについては、AWSサービスの稼働状況などの基本的なサポートが提供されます。

・24/7のサポートは提供されません。

・Trusted Advisorは最低限必要な項目のみです。

6-2. 開発者プラン

・技術サポートを作成できるユーザーは1ユーザー(9:00~18:00)

・ベーシックプランに加えて、テクニカルアドバイスやリソースのアクセスなどが含まれます。

・デベロッパーサポートフォーラムで優先的に回答を受けることができます。

・24/7のサポートは提供されません。

・Trusted Advisorは最低限必要な項目のみです。

6-3. ビジネスプラン

・技術サポートを作成できるユーザーは無制限(24時間)

・デベロッパーサポートの機能に加えて、24/7の電話サポートが提供されます。
 またwebのサポート、電話やメール・チャットでの問い合わせができます。

・重要なビジネスアプリケーションの障害時に優先的にサポートを受けることができます。
 ビジネスに影響のある障害では初回1時間以内の応答というものもあります。

・サポートAPIの使用可能です。

・Trusted Advisorは全項目です。

・サードパーティソフトウェアのサポートもしています。

6-4. エンタープライズプラン

・団体向けでヘビーユーザ向けのサポートプランになります。

・ビジネスプラン同様、24/7のサポートを受けられるほか、緊急時には15分以内に初回応答というものがあります。
 またTAM(テクニカルアカウントマネージャー)に連絡することも可能です。

・サポートAPIの使用可能です。

・Trusted Advisorは全項目です。

・サードパーティソフトウェアのサポートもしています。


本番稼働している環境がある場合は、ビジネスプラン以上が推奨です。

問い合わせ先を確保して運用することが大事です。

7. マーケットプレイス、サードパーティー


AWSの「マーケットプレイス」とは?

AWS上で実行可能な「ソフトウェア製品」や「サービス製品」を検索及び購入することが可能で、購入後すぐに使用開始できる「オンラインソフトウェアストア」のことです。


AWSのマーケットプレイスでは、サードパーティ製ソフトウェアの購入、その利用に関する管理の両方が行えます。


AWSのマーケットプレイスは、

①出品者の登録②掲載製品の構築③掲載製品の管理

の3ステップで始められます。


マーケットプレイスを活用することで、ソフトウェア製品を世界中に販売することが簡単にできるようになります。

サードパーティーについて

サードパーティーとは、WindowsやMacOSなどOSを開発しているベンダー以外のベンダーが出すものです。

本体のメーカー以外の企業で、ソフトウェアや周辺機器などを製造・販売している企業の意味で使用されます。


ちなみに、パソコン本体を提供するのが「ファーストパーティー」、それに対してソフトウェアや外付けハードディスクドライブなどの周辺機器を提供するメーカーなどが「サードパーティー」です。

「セカンドパーティ」は、契約当事者の相手方という意味であることから、基本的には「製品の利用者(ユーザー)」を指す言葉として広く利用されています。


使い方例:

 ・このインクカートリッジはサードパーティ製品だが、性能が良くて気に入っている

 ・サードパーティ製品の魅力をアピールしないと、純正品に勝つのは厳しい

8. プロフェッショナルサービス


https://aws.amazon.com/jp/professional-services/


AWSプロフェッショナルサービスは、AWSクラウドを使用して期待するビジネス上の成果を達成するためにお客様をサポートする専門家からなるグローバルチームです。

9. トレーニングと認定


https://aws.amazon.com/jp/certification/certified-cloud-practitioner/


AWSのエキスパートから学び、スキルと知識を向上させることができるトレーニングが提供されています。

・AWS Cloud Practitioner Essentials

Amazon アカウントをお持ちであれば誰でも受講できる、無料のデジタルトレーニングです。


・AWS Technical Essentials 1,2

AWSから認定を受けたハンズオントレーニングです。

講義の中で分からなかったものをその場で質問することができます。

 AWS Technical Essentials 1…講義中心に知識習得を行うコースです。

 AWS Technical Essentials 2…演習中心に知識習得を行うコースです。

・AWS Business Essentials

IT部門の意思決定者に、クラウドコンピューティングの利点と、クラウド戦略が事業目標にどれだけ役立つかと解説していくトレーニングになります。