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「IT業界のエンジニア」といわれると、システムエンジニアやネットワークエンジニア、Webエンジニアなどが挙げられますが、今回はその中でも「ソフトウェアや製品の品質を守る」ことに重点を置いたテストエンジニアについてご紹介します。
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「IT業界のエンジニア」といわれると、システムエンジニアやネットワークエンジニア、Webエンジニアなどが挙げられますが、今回はその中でも「ソフトウェアや製品の品質を守る」ことに重点を置いたテストエンジニアについてご紹介します。
「テスト」といわれると、テスターやデバッガなどの呼び名が思い当たる方も多いのではないでしょうか。
企業によってはそれぞれ同種の職種とする場合もありますが、区別する場合もあります。
例えばテスターは策定されたテスト計画に沿ってテストを実行する担当者を指すことが多く、デバッガはテストを実行し、そこで発見された不具合の修正までを担当することが多い名称です。
一方、テストエンジニアはテストを専門とした計画・設計・実施を担うエンジニアです。
どのようなテストを行えばより高品質で高セキュリティなものを担保できるか考え、場合によってはテストを自動化するためのプログラムを組むこともあります。
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テストエンジニアの主な仕事内容は大きく分けて5つあります。
テスト対象の仕様調査やテスト観点の抽出を行い、実施期間と人員配置などを詳細に確認・検討してテスト計画書の作成を行います。
テスト計画を基にテストの観点や実施方法を決め、テストケースの作成を行います。
テスト設計の仕様書やテストケースに沿ってテストを行います。
また、テストが滞りなく進むためのテスト実施者に対するサポートなども行います。
テストが終了したら障害が発生した工程やその原因、障害の数などをまとめた資料を作成し、開発者やプロジェクトリーダーなどに報告します。
レビューを経て、追加でテストを行ったり、再テストを実施する場合もあります。
テストの結果、ソフトウェアや製品に改善するべき点や不具合が見つかった場合はその改善案の提案を行います。
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テストエンジニアの業務はテストを専門としているものの幅広く、求められるスキルも多岐にわたります。
ここでは主に必要なスキルを6つご紹介します。
テストを行う対象でもあるソフトウェアの開発される工程や仕組みの知識は、必要なテストを判断するためにも重要なスキルです。
また、プログラミングの知識もあるとテストの自動化など役立つ場面が多いでしょう。
テスト計画や設計を行うにあたり、正確性・効率性を求められる場面も多くあります。
そのため、テスト工程や技法の知識が求められます。
また、テスト自動化ツールの使用スキルや知識もあるとテスト時間の短縮・効率化や品質の向上に繋がるでしょう。
ソフトウェアや製品に対する問題点だけでなく、テスト環境や技法など様々なことの問題点を把握し、改善案の提案を求められることがあります。
細かいことに目を配る注意力や問題を打破する発想力が求められます。
テスト工程に割り当てられる人員や期間には限りがあります。
機能の重要度や不具合の発生する確率などを考慮し、いかに効率よくテストケースを網羅できるかが重要です。
また、機能と機能の接点などの不具合が発生しやすい箇所(リスクの高い箇所)は重点的にテスト実施して品質を保つなど、リスクの把握とそれに対応する力が必要になります。
品質を保つためには品質に関する知識も求められます。
企業によって求められる品質の程度は変わりますが、品質管理に関する知識があれば程度に見合ったより良いテスト設計を行えるでしょう。
テスト計画や結果・改善案をまとめ、報告するためのわかりやすい資料作成スキル、テスト結果のレビューやチームメンバー・顧客へ説明するためのプレゼンテーションスキルも重要なスキルになります。
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テストエンジニアに求められるスキルでもご紹介した通り、テストエンジニアには多くの知識が求められます。
そこで、主に必要となる知識を身につけるのに役立つ資格を4つご紹介します。
テスト工程の設計・分析・マネジメントなどテストに関する基礎知識を学べる資格です。
テストエンジニアの受験を想定とした現場での知識などが問われる資格です。
ソフトウェア開発に関する知識やそれに付随するハードウェア・ネットワークの知識を学べる資格です。
基本情報技術者試験の習得を前提に、経営やシステム管理などについて学べる資格です。
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ここまでテストエンジニアの業務などについて触れてきましたが、「将来性がない」と感じた方やそういったことを耳にした方もいるのではないでしょうか。
そういわれる理由の多くがAIの活用やテスト自動化ツールの導入です。
確かに膨大なテストケースを手動で行うよりも、AIや自動化ツールを使用した方が時間や労働力の削減、品質向上に繋がるといったメリットがあります。
しかし、新しいソフトウェアや製品は自動化が難しい場合も多く、手動でのテストが必要とされています。
また、テスト自動化ツールを使用するのにも、テスト計画やテストケースを設定する人材が必要です。
そのため、テストエンジニアはまだまだ活躍するといえるでしょう。
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テストエンジニアから目指しやすいキャリアアップ、キャリアチェンジについてご紹介します。
テスト設計から結果の報告・改善提案などテストに関する業務を網羅し、対応できるのはテストエンジニアのスペシャリストといえるでしょう。また、より専門性を高めればセキュリティ対策の業務も目指せます。
チームで進めていくテスト業務にとって、管理・統括するリーダーやマネージャーは一番見据えやすいキャリアパスではないでしょうか。さらにマネジメントスキルやソフトウェアに関する幅広い知識を磨けばプロジェクトマネージャーというさらに先の道もあるでしょう。
QAエンジニアは品質管理・保証に特化したエンジニアです。テストエンジニアは主に開発中の製品の品質管理を担うのに対し、QAエンジニアは主に完成後の製品の品質管理・保証を担います。品質の確保・改善などにより特化したい場合は品質コンサルタントという道もあるでしょう。
プログラミングスキルを重視して身につければプログラマーも目指せます。場合によってはテスト工程をプログラマーやシステムエンジニアが担うことがありますので、テストエンジニアの経験をより活かせるでしょう。
テストエンジニアとは、ソフトウェアや製品が仕様書通りに動いているかのテストを行うためのテスト計画の策定から品質改善の提案までを行うテストに特化したエンジニアです。
ソフトウェア開発、テスト工程や技法、品質管理、マネジメントなど必要な知識やスキルは幅広いですが、その分AIや自動化ツールでは賄いきれない職種であるといえるのではないでしょうか。
また、専門性を高めていけばキャリアアップやQAエンジニア、プログラマーなどへのキャリアチェンジも目指せるでしょう。