【初心者用】Goとは

Goという言語自体は聞いたことはあるのですが、特に何に使用されているのかよくわかっていませんでした。

ですので、Goという言語が一体どういった強みがあり、どのような現場で使用されているのか学びたいと思います。

1. そもそもっGoて何?


Goという言語自体は聞いたことはあるのですが、特に何に使用されているのかよくわかっていませんでした。

ですので、Goという言語が一体どういった強みがあり、どのような現場で使用されているのか学びたいと思います。


Go言語とは、Google社によって開発されたプログラミング言語のことです。

2009年に登場した比較的新しい言語ですが、プログラミング言語の人気指標「TIOBE Index」では安定してトップ20に入るほどの人気があります。


しかし、人気の理由はGoogle社製という信頼性の高さだけではありません。

Go言語は高機能・高性能な上に、シンプルな構文でプログラミングがしやすいため、採用する企業も近年では増えています。


Go言語の用途はWebアプリ開発やデータ処理など幅広く、ブロックチェーンといった先端技術も開発可能です。

また、Google社製のAI対話システム「Bard」の開発にも使われていると、Bard自身も回答しています。


先述のとおり、Go言語はGoogle社が開発したプログラミング言語です。

その目的は、ひとことでいうと「プログラミング環境の改善」です。


従来のプログラミング言語は、「処理は高速だが記述が複雑」や「記述はシンプルだが処理は遅い」といったものがほとんどでした。

そこでGoogle社は「処理が高速で記述もシンプル」な言語を目指して、Go言語の開発をスタートしました。


今までにない高性能なプログラミング言語の開発は難題でしたが、Google社が擁する著名な技術者らによって、Go言語の開発が実現しました。

2. Goでできること


Go言語は現在世界的な動画配信サービス『YouTube』やフリーマーケットアプリケーションの『メルカリ』、有名なグルメサイト『ぐるなび』などで採用されていますが、それはGo言語にできることが多いためです。

ここではGo言語でできることの主だったジャンルを3つ解説します。

2-1. WebサービスやWebサーバーの開発

シンプルなコードを書けることが特徴のGo言語は、実装後にさまざまな機能を追加することの多いWebサービス開発に向いています。

それはGo言語がメモリにかかる負担が少なく並行処理も可能であり、膨大なデータを取り扱うWebサービスにも十分対応できるためです。


また安定したコード作成ができ、汎用性も高いため、Go言語はWebサーバーの構築にも向いています。

Net/httpパッケージがあれば、ほかの言語では必須のWebサーバーソフトなしでWebサーバーが簡単に構築できるのもメリットです。

マルチプラットフォームに対応しているGo言語は、動作環境としてWindowsやMacOSなどのOSの区別なく、自社プラットフォームの設計や開発にも適しています。

2-2. スマートフォン向けアプリケーションの開発

Go言語がマルチプラットフォーム対応であることは、スマートフォン向けアプリケーション開発にもメリットをもたらします。

Go言語はスマートフォンアプリケーション開発用の制作ツールGo mobileやGo Cloudなどを標準搭載しています。

そのためiOSとAndroidのアプリケーション用、またWeb用のコードを書き換えずに併用可能です。


Go言語を使えばアプリケーションの開発工程の削減や、エンジニアの人件費の節約にもつながります。

開発におけるエラー検出機能のレベルも高く、修正を比較しやすいこともスマートフォン向けアプリケーション開発に向いている理由です。

2-3. ドローンなどのIoT開発

以前はコンピューター同士の接続にしか利用されていなかったインターネットも、今ではテレビやエアコン、お掃除ロボットなど多くの家庭電化製品にまで利用されるようになりました。

このIoT(Internet of Things)に対して、Go言語には『Gobot(ゴーボット)』と言うフレームワークがあるため、ドローンやロボット開発に向いています。


『Gobot』を利用すれば、ロボットやドローンを操作・制御するシステムを作成するのも簡単です。

複数デバイスから相互で通信する機能を持つため、遠隔操作や他のデバイスとの連動、センサーで感知した情報の送信もできます。

3. Goのメリット


Go言語は以下のようなメリットがあります。

詳細を以下にまとめていきます。

3-1. 記述がシンプル

Go言語は記述量が少なく、加えて、コードの書き方が厳密に決まったプログラミング言語です。

そのため、シンプルで可読性が高いと言われています。

初心者でもわかりやすく、プログラミングが初めてという場合でも、簡単なアプリケーションであれば作ることができます。

3-2. 高速処理が可能

Go言語は、記述したコードを実行する際、事前に機械語へ変換できるコンパイラー言語です。

それに対して、PHPやPythonなどのインタプリタ言語は、プログラムを実行する際、一行づつ機械語に変換します。

そのため、コンパイラー言語はインタプリタ言語に比べ、処理速度が速いという特徴があります。


また、Go言語はJavaやC#とは異なり、仮想マシンを介さずに処理を実行できるため、より処理が速く、メモリーの消費も抑えることができます。

3-3. 並行処理・並列処理が可能

Go言語は、並行処理と並列処理の両方ができるという特徴があります。

並行処理とは、1つのコアで複数のプロセスを1つずつ切り替えて、順不同に行うものです。

対して並列処理では、複数のコアで同時に処理を行います。

この並行処理と並列処理をうまく使い分けることで、複数のCPUを持つコンピューターのパフォーマンスを引き出すことができます。

3-4. 複雑なシステム構築に最適

Go言語はコードの書き方が厳密に決まっているので、プログラマーごとの記述の癖が出にくいという特徴があります。

そのため、大規模で複雑なシステム構築であっても、記述者以外のエンジニアがコードを理解しやすくなります。

つまりGo言語は、チームでの開発や保守・運用がしやすいプログラミング言語であるといえます。

また、オープンソースであるため、バグや脆弱性があれば柔軟に修正することもできます。

3-5. メモリーの安全性が高い

Go言語は、メモリーの安全性も考慮されています。

C言語を使う場合は、メモリーの安全性についてが課題でした。

しかし、Go言語はガベージコレクションを備えているため、メモリーリークが回避しやすくなっています。


また、Go言語にもポインター自体は存在しますが、エラーの発生しやすい「ポインター演算」の機能を備えていません。

このような理由から、メモリーの安全性が高いといえます。

4. Goのデメリット


Go言語は以下のようなデメリットがあります。

詳細を以下にまとめていきます。

4-1. 継承ができない

Go言語には継承の機能がありません。

継承とは、オブジェクト指向プログラミングにおける概念であり、既存のクラスの性質を別のクラスに受け継ぐことです。

この継承機能がGo言語にはないため、既存コードの使いまわしがしにくく、コード修正がやりにくいというデメリットがあります。


Go言語では、構造体を利用してオブジェクト指向のようなプログラムを作ることが可能ですが、Googleから「オブジェクト指向である」とは明言されていません。

オブジェクト指向のように開発を進めようとしても、できない場合があると認識しておくのが良いといえます。

4-2. 三項演算子がない

Go言語には三項演算子がありません。

三項演算子を用いると、if文のような条件分岐を、より少ない記述量で実装することができます。

つまり、三項演算子のないGo言語では、条件分岐の記述が長くなるというデメリットがあります。

4-3. 例外処理がない

Go言語は例外処理を書かないことを前提に設計されているため、当然のことながら、例外処理がありません。

ただ、エンジニアの中には、例外処理を書かないことを理想としている人も一定数います。

例外処理が発生すると、想定していない動作やエラーが出る可能性が高まるからです。

そのため、例外処理がないことは、一概にデメリットとは言い切れないものです。

5. まとめ


Go言語は、Webサーバー・スマートフォンアプリ・IoT・CLIアプリケーション・APIサーバーといった幅広い領域での開発ができる言語となっています。

また、IoT技術は今後ますます需要が高まることが予想されています。

そのため、Go言語の将来性は高くGo言語を学ぶ必要があると思います。