こちらでは、CCNAの資格取得へ向けた情報を記載いたします。
【初心者向け】CCNA基礎 1章
1. ネットワークとプロトコル
CCNAでは、ネットワークやプロトコルといったネットワーク関連の知識が求められます。
この章では、「ネットワーク」と「プロトコル」について解説していきます。
1-1. ネットワーク
今やすっかり身近な存在となったネットーワーク。
CCNAでは、まさにこの分野を学ぶ事となります。
ネットワークとは、パソコンやハブやスイッチなどのネットワーク機器が複数接続されていて、相互に通信可能になっている物を指しています。
身近な用途でいうと、電子メールやWEBサイトの閲覧。
オンラインショッピングや電子決済などがあげられます。
そして、2台のパソコンを接続している状態を「線」。
それ以上の複数台のパソコンを接続すると「網」と呼ばれるようになります。
1-2. ノード
ノードとは、「結び目」「集合点」「節」などの意味を持ち主にネットワークを構成する要素の事を指しています。
コンピュータやルータ、またはプリンタなどの機器もその1つです。
このノードとノードをつなぐ線を「リンク」と呼び、リンク上のデータの流れ(セッションの開始から終了までの通信)を「フロー」といいます。
また、ネットワーク上を流れる情報や量を「トラフィック」といいます。
この「トラフィック」という単語には、元々「交通(量)」「通行(量)」という意味がありネットワーク上をデータが行き来する様子を車の通行に例えたそうです。
2. ネットワークの種類
ネットワークは、利用する範囲によって「LAN」「WAN」「インターネット」の3つに大きく分類されています。
この章では、それぞれのネットワークの種類について解説していきます。
2-1. LAN
LANとは「Local Area Network」という物でその名の通り範囲の狭い物で、拠点内を結ぶネットワークを指しています。
主に家庭や企業、ビルなどの1つの建物や施設程度の範囲で利用されておりLAN内の人が自由に配線や機器の設置、メンテナンスを行えます。
2-2. WAN
WANとは「Wide Area Network」という物で本社と支社の様に、地域的に離れたLANとLANを接続するネットワークを指します。
また、LANとは違ってWANは利用者たちで効きの設置や配線を行う事は出来ず、通信事業者のWANサービスを利用しなくてはなりません。
2-3. インターネット
インターネット(Internet)とは、数多くのネットワークを接続した地球規模の巨大なネットワークの事を指します。
インターネットに接続するには、家庭内のパソコンや企業内のLANなどから「インターネットサービスプロバイダ(ISP)」を介する事で可能になります。
また、インターネットを介してLANとLANを接続出来る事から、広義ではWANとみなされる場合もあります。
なお、インターネットの仕組みを利用して構築したLANを「イントラネット」と呼びます。
3. ネットワークトポロジ
ネットワークトポロジ(トポロジ)とは、端末やネットワーク機器をどのような接続形態で繋いでいるかを示すものです。
この接続形態には、「バス型」「リング型」「スター型」「メッシュ型」の4種類があります。
3-1. バス型
パス型は、基幹となるケーブル(バス)に各ノードを接続する接続形態で全ての機器を一筆書き出来るような形態となっています。
この形態は、バスに障害が発生するとノード間の通信ができなくなるので注意が必要です。
3-2. リング型
リング型は、文字通り隣接しているノードを円状に接続する接続形態で先程のバス型の両端を繋ぎ、機器の信号が次の機器の入力に1対1で繋がっている状態です。
これによって、機器を順に辿る事で伝送路を一巡する接続形態となっています。
この形態は、どこか1箇所で障害が発生すると、全体に影響が出るので注意が必要です
3-3. スター型
スター型とは、*(アスタリスク)や自転車の車輪の様な形状の接続形態で中央に集線装置があり、そこから周りの各ノードへ接続する接続形態です。
この形態はとても簡単で自由度も高いため、家庭でのネット配線にも、この形態がよく使われています。
3-4. メッシュ型
メッシュ型は、ノード間をそれぞれ接続する接続形態です。
リンクが多くなるものの、どこか1箇所で障害が起きても他のノードを経由して通信する事が可能なため、障害に強い構成となっています。
そのため、この形態はWANの接続部分にもよく使われています。
また、全てのノードを互いに接続している形態を「フルメッシュ」といい、部分的にメッシュになっている形態を「パーチャルメッシュ(部分メッシュ)」といいます。
これらのネットワークトポロジを複数組み合わせた接続形態を「ハイブリッド型」ともいいます。
4. 通信の方法
通信の方法は、宛先の指定によってそれぞれ変わってきます。
主に「ユニキャスト」「ブロードキャスト」「マルチキャスト」の3つの方式があり、一般的なLANの場合は、通信する際に宛先を「アドレス」というもので指定しますが、それぞれの方式で使用するアドレスが異なります。
4-1. ユニキャスト
ユニキャストとは、1対1での通信方式となります。
こちらは、通信したい相手を指定するアドレスを使用します。
そのため、複数へ送信したい場合は宛先の端末の数だけデータを複製して送信する必要があります。
主に、WEBサイトの閲覧や電子メールの送受信などに使われています。
4-2. ブロードキャスト
ブロードキャストとは、1対多数での通信方式となります。
こちらは、全体宛(同じネットワークの範囲のみ)を意味するアドレスを使用します。
そのため、送信元はブロードキャストを意味するアドレスを宛先に設定し、データを1つだけ送信すれば、途中にある集線装置などが複製して転送してくれます。
この事から、主にテレビやネット配信などに使われています。
ただしブロードキャストの場合、その通信を必要としていない端末にも通信が届くためブロードキャストの通信を大量に使用すると、ネットワークに負荷がかかってしまいます。
また、宛先が全体宛という広範囲指定となっているため送られてきた情報が不要な端末でもまた、内容を確認する必要があり、先程と動揺に負荷がかかる事になってしまいます。
4-3. マルチキャスト
マルチキャストとは、1対グループでの通信方式となります。
グループを指定するアドレスを使用して通信を行います。
こちらもブロードキャストと同様に、宛先をマルチキャストにする事で1つのデータを送信すれば、途中にある集線装置などが複製して転送してくれます。
実は、マルチキャストだとしても、通常の集線装置の場合は全端末に届いてしまうのですが、受信した端末がアドレスを見てそれを無視する事が可能なため、ブロードキャストの様に負荷がかかるという事はありません。
こちらに関しては、設定によっては必要としている端末だけに転送する事が可能なため、非常に効率の良い通信方法となっています。
主に監視カメラや、IP電話の保留音の配信などに使われています。
5. まとめ
お疲れ様でした。 ここまで読んでいただきありがとうございます。
インフラやネットワーク関連と聞くと、一見専門的で難しいかと思われますが、実際何に使われているかを見ると案外と身近にある物ばかりなのでイメージもしやすく、そんなに難しくもないのかなという印象です。
次回は「OSI参照モデル」や「TCP/IPモデル」についてまとめていきます。