【初心者向け】CCNA基礎 15章

こちらでは、CCNAの資格取得へ向けた情報を記載いたします。

1. Cisco IOSについて


Cisco IOSとは、Cisco独自のIOSで、主にCisco製のルータやスイッチにあらかじめ導入されている、機器を制御するために必要なソフトウェアのことを指しています。

なおCisco IOSは、コマンドラインで操作するCLI(Command Line Interface)」のOSとなっています。

このCLIは、キーボードに文字列を入力して操作するインターフェースのことで、Cisco製の機器を設定する場合は、このコマンドラインでの操作を覚える必要があります。

2. ルータの起動後の状態


CiscoルータとPCをコンソールケーブルを使用して接続した後、PCでターミナスソフトを起動してからルータの電源を投入すると、ハードウェアのチェックや、Cisco IOSの読み込み画像などが表示されます。

後はそのまま待っていれば、自動的に起動が完了します。


購入直後や初期化を行って再起動をした場合は、コンソール接続でしか接続が出来なくなっています。

この様な時は、ルータには何尾設定が保存されていないので、最初にSetupモードを使用するかどうかの選択画面が表示されます。


このSetupモードは、1つずつ質問に答えることでデバイスの設定が行われる対話式のモードとなっています。

そのため、例えば「デバイス名は何にしますか」という様な質問に回答すると、続けて「パスワードはどうしますか」と次々に設定項目に関する質問がされるので、それに返答することで設定が完了していく流れとなっています。

2-1. 既に設定がされている場合

既に何かしらの設定がされている場合は、先程の様なSetupモードを使用するかの画面などは表示されません。

その代わりに、起動に関するメッセージが表示されて、その後にすぐ、「ユーザEXECモード」に移行します。

3. Cisco IOSのモードについて


先程登場した「ユーザEXECモード」の様に、Cisco IOSには操作モードがいくつか存在しています。

それぞれのモードによって、出来ることや実行出来るコマンドが違います。

以下が、各コマンドの詳細です。


・ユーザEXECモード

 プロンプトは「>」で、機器のステータスを確認できるモードとなっています。

 このモードは、ルータにアクセスしてログインする際に使うモードとなっており、どのアクセス方法を利用していても、最初はユーザEXECモードを使用することになります。

 ユーザEXECモードでは、機器のステータスを確認することは出来るものの、中には制限があって確認出来ない項目も存在しています。

 制限が付いている部分については、この後の「特権EXECモード」へ移行する必要があります。

 また、このモードへ移行する場合は、ユーザEXECモードで「>enable」と入力することで移行が可能になります。

・特権EXECモード

 プロンプトは「#」で、特に制限などはなく、機器の動作やステータスを確認出来るモードとなっています。

 また、ファイルの操作なども可能です。

 この特権EXECモードは、先程の「ユーザEXECモード」でも記載した様に制限されている機器のステータスを確認や、設定ファイルの操作も行えます。

 しかし、このモードはあくまで確認を行うためのモードなので、設定自体を行うには「グローバルコンフィギュレーションモード」に移行する必要があります。

 このグローバルコンフィギュレーションモードに移行するには、コマンドで「#configure terminal」と入力して実行すると移行が可能になります。
 

・グローバルコンフィギュレーションモード

 プロンプトは「(config)#」で、機器全体にかかわる設定を行うモードとなっています。

 インターフェイスコンフィギュレーションモードなどの、各種コンフィギュレーションモードに移行するには、特権EXECモードからは移行が出来ません。

 そのため、一度このグローバルコンフィギュレーションモードへ移行してくる必要があります。

 Cisco OSIでは、この様にグローバルコンフィギュレーションモードを経由して、各モードへ移行して設定を行う流れとなっています。

・インターフェイスコンフィギュレーションモード

 プロンプトは「(config-if)#」で、インターフェイスに関する設定を行うモードとなっています。 

・ルーティングコンフィギュレーションモード

 プロンプトは「(config-router)#」で、ルーティングに関する設定を行うモードとなっています。
 

・ラインコンフィギュレーションモード

 プロンプトは「(config-line)#」で、コンソールやAUX、VTYの様な、ライン関する設定を行うモードとなっています。

4. 設定ファイルと保存場所


ルータやスイッチでは、設定を行うと設定ファイルにその内容が書き込まれていきます。

主な設定ファイルとしては、「startup-config」と「running-config」の2種類が存在しています。

1.startup-config

「startup-config」とは、ルータが再起動してしまっても消失しない設定ファイルを指しています。

これは、ルータを起動する際にstartup-configに記録されている設定内容を読み込んでから起動するため消えない、という仕組みになっているからです。


再起動しても設定内容が消えない様にしたい時は、このファイルに直接書き込むことで解決しますが、このファイルはルータやスイッチに設定を行っても、自動で更新されないため、手動で保存する必要があります。

2.runnning-config

「runnning-config」とは、先程の「startup-config」の真逆でルータが再起動すると消えてしまう設定ファイルのことを指しています。

起動直後はstartup-configと同じ内容となっていますが、startup-configとは違って、ルータで設定を変更すると、リアルタイムでこのファイルも更新されてしまいます。

そのため、今現在で動作している設定内容が保存されているファイルが、この「runnning-config」ということになります。

5. まとめ


お疲れ様でした。 ここまで読んでいただきありがとうございます。

今回はコマンドや複数のモードが出てきましたが、重要な部分となっているので、何度か読み返せば解ると思いますので根気強く頑張ってください。


次回は、ルーターの初期化やエラーメッセージについてまとめていきます。