インフラエンジニアの必須ツール!シェルの活用法とは?

インフラエンジニアにとって、シェルは欠かせないツールです。

進化していく様々なTI技術でも利用されており、重要な作業を行うことができます。


本記事では、そもそも「シェル」とは何か?インフラエンジニアとシェルの関係について、またその活用方法についても詳しく説明していきます。

シェルの基本的な概念から実際の活用例まで、あなたの知識を深めるための情報がここにあります。

1. シェル(shell)とは?


https://udemy.benesse.co.jp/development/system/shell.html


シェルとは、コンピュータ上でユーザーとコンピュータの間の対話を可能にするツールです。

シェルのコマンド画面から「カーネル」に対して命令をしたとき、カーネルが理解できる機械語に翻訳して伝達する役割を担っているインターフェースです。

カーネル=コンピューターだと思ってもらえればいいです。


ユーザーはシェルを通じてコマンドやプログラムを入力し、シェルはそれを解釈して実行します。

簡単に言うと人間とコンピューターの架け橋のような役割をしている非常に重要なツールです。

インフラエンジニアにとってコンピュータと会話し、必要な情報を収集・設定できる必須なツールです。

2. シェルスクリプトとの違い


インフラエンジニアとして、スキルを磨いていく場合、シェル(Shell)とシェルスクリプト(Shell script)の違いを理解しておく必要があります。

下記に特徴を羅列し整理してみますが、要約すると、シェルはユーザーとオペレーティングシステムのインタフェースであり、コマンドを入力して直接実行するためのものです。


一方、シェルスクリプトはシェルのスクリプト言語を使用して作成されたテキストファイルです。

実作業にてインフラエンジニアが行う具体例としては、複数のコマンドや処理をスクリプトにまとめて実行したいといったときに利用します。


2-1. シェル(Shell)

・シェルは、ユーザーとオペレーティングシステムとの対話的なインタフェースです。

・シェルは、ユーザーがコマンドを入力して、オペレーティングシステムに対して実行を指示する役割を果たします。

・シェルは、コマンドの解釈、プロセスの実行、環境変数の管理、ファイルシステムの操作などを行います。

・シェルは、ユーザーが直接コマンドを入力し、リアルタイムで結果を受け取ることができます。

2-2. シェルスクリプト(Shell script)

・シェルスクリプトは、シェルのスクリプト言語を使用して作成されたスクリプトファイルです。

・シェルスクリプトは、複数のコマンドや処理をテキストファイルにまとめたもので、実行時にシェルによって解釈されます。

・シェルスクリプトは、一連のコマンドや制御構造(条件分岐、ループなど)を含み、特定のタスクやプロセスの自動化に使用されます。

・シェルスクリプトは、バッチ処理やタスクの自動化、システム管理など、より複雑な処理を行うために使用されます。

・シェルスクリプトは、テキストエディタで編集し、実行権限を与えてから実行することができます。

3. シェル(shell)の種類


シェルには様々な種類があります。

代表的なシェルを簡単な説明と共にご紹介します。

インフラエンジニアの基礎としては、下記の代表的なシェル5つを覚えておくことをおススメします。


ここで説明するシェルの種類は代表的なシェルの一部ですが、他にもさまざまなシェルが存在します。

各シェルには独自の機能や文法があり、好みや使用目的に応じて選択することができます。

企業やインフラエンジニア、またはオペレーティングシステムによって選択するシェルが異なる場合もあるため、使用するシステムに応じて適切なシェルを選ぶことが重要です。

3-1. Bash (Bourne Again Shell)

UnixやLinuxシステムで最も広く使用されるシェルで、多くのディストリビューションのデフォルトシェルです。

Bashは、Bourne Shellを基にしており、さらに多くの機能を追加しています。

インタラクティブシェルとして使用されるだけでなく、シェルスクリプトとして広く使われます。

ヒストリー展開、ジョブ制御、パイプライン処理、条件分岐、ループ構造などの高度な機能をサポートしています。

3-2. PowerShell

Microsoftによって開発されたWindowsのデフォルトシェルです。

.NET FrameworkやWindowsの管理タスクの自動化に特化した機能を提供します。

オブジェクト指向のアプローチを採用し、コマンドレット(コマンド)と呼ばれる機能を備えています。

ファイル操作、レジストリの操作、ネットワークの管理など、Windowsシステムの幅広い操作が可能です。

3-3. Zsh (Z Shell)

UnixやLinuxシステムで利用されるシェルで、Bashの機能を拡張したものです。

カスタマイズ性が高く、豊富なプラグインやテーマを利用してシェルの外観や機をカスタマイズできます。

タブ補完、スペル修正、ディレクトリスタックなど、便利な機能が備わっています。

シェルスクリプトの互換性もあり、既存のBashスクリプトをZshで実行することも可能です。

3-4. Csh (C Shell)

C言語の構文に似たシェルで、Cプログラマーや開発者に人気があります。

C言語のスタイルの制御構造(ループ、条件分岐)をサポートしています。

ヒストリ展開やコマンド補完、ジョブ制御など、比較的使いやすい機能があります。

Csh自体にはいくつかのバリエーションがあり、tcsh(TENEX C Shell)がよく知られています。

3-5. Fish Shell (fish)

ユーザーフレンドリーなシェルで、直感的なコマンド補完やシンタックスハイライトなどの機能が備わっています。

シンプルな構文や自然言語に近いコマンドの表現を採用しており、初心者にも扱いやすいです。

カスタマイズ性も高く、プラグインやテーマを利用して外観や機能をカスタマイズすることができます。

4. シェル(shell)で出来ること


シェルで何が出来るかを理解しないことには、実際の利用もできません。

インフラエンジニアは前述した特徴、種類と合わせて、「何ができるか」も理解しておく必要があります。

シェルは非常に柔軟で拡張性があります。そのため、特定のタスクや要件に応じてシェルを利用して様々な処理や操作を実行することができます。

代表的な例を実コマンドと主に挙げて説明していきます。

4-1. ファイルシステムの操作

ファイルやディレクトリの作成、削除、移動、コピーなどのファイルシステムの操作を行うことができます。


コマンド例:ディレクトリの作成

mkdir ディレクトリ名

4-10. リモートマシンへの接続

シェルは、リモートマシンに対してSSHなどのプロトコルを使用して接続することができます。

これにより、リモートマシン上でのコマンドの実行やファイルの操作が可能になります。


コマンド例:SSH(Secure Shell)を使用したリモート接続:

ssh ユーザ名@ホスト名

4-11. テキスト処理

シェルは、テキストファイルの処理や操作にも利用されます。

テキストファイルの内容の検索、置換、フィルタリングなどの操作を行うことができます。


コマンド例:ファイルの行数や文字数をカウント

wc -l ファイル名  # 行数をカウント
wc -c ファイル名  # 文字数をカウント

4-12. シェルの拡張機能

シェルには、プラグインや拡張機能が存在します。

これにより、追加の機能やコマンドを導入することができます。

例えば、BashではOh My BashやBash-itといったフレームワークを利用して、シェルの拡張やカスタマイズを行うことができます。


これらは一般的なシェルの機能ですが、他にもシェルでできることはたくさんあります。

インフラエンジニアの基礎としては、まずは基本的なポイントを押さえておくことが重要です。

4-2. プロセス制御

プロセスの実行、停止、終了などの制御を行うことができます。

バックグラウンドでのプロセスの実行やジョブの管理も可能です。


コマンド例:プロセスの実行

command

コマンド例:プロセスの終了

kill プロセスID

4-3. パイプライン処理

複数のコマンドをパイプ(|)で接続し、1つのコマンドの出力を別のコマンドの入力として使用することができます。

これにより、複数のコマンドを組み合わせてデータ処理を行うことができます。


コマンド例:ファイルの内容を検索して表示する例

cat ファイル名 | grep 検索キーワード

4-4. シェルスクリプトの作成

シェルスクリプトを作成して、複数のコマンドや処理を自動化することができます。

シェルスクリプトは、特定のタスクや処理の自動化、バッチ処理、システム管理などに使用されます。

4-5. シェル変数や関数の定義

シェルでは、独自の変数や関数を定義することができます。

これにより、シェルスクリプト内で独自のデータや処理を組み込むことができます。


コマンド例:変数の定義と使用

name="Smith"
age=35
echo "My name is $name and I am $age years old."


コマンド例:関数の定義と使用

greet() {
    echo "Hello, $1!"
}
greet "Smith"

4-6. 制御構造

シェルは、条件分岐(if文やcase文)やループ(whileループやforループ)などの制御構造をサポートしています。

これにより、特定の条件に基づいた処理や繰り返し処理を行うことができます。


コマンド例:条件分岐(if文)

if [ 条件 ]; then
    # 条件が真の場合の処理
else
    # 条件が偽の場合の処理
fi

4-7. 環境変数の管理

シェルは環境変数を管理し、システムの設定や動作を制御することができます。

環境変数は、シェルやシステムの様々な機能に影響を与えます。


コマンド例:環境変数の表示

echo $変数名

4-8. 入出力のリダイレクション

シェルでは、コマンドの入力や出力をファイルにリダイレクトすることができます。

これにより、コマンドの結果をファイルに保存したり、ファイルからの入力をコマンドに与えたりすることができます。


コマンド例:ファイルからの入力(標準入力のリダイレクション)

command < ファイル名

4-9. シェルの設定とカスタマイズ

シェルの設定ファイルを編集することで、環境変数やエイリアス、コマンドプロンプトの表示などをカスタマイズすることができます。

これにより、個々のユーザーに合わせた環境を作り上げることができます。


コマンド例:コマンドライン履歴の設定プロセスの実行

HISTSIZE=1000  # 履歴の最大保存数
HISTFILE=~/.bash_history  # 履歴の保存先ファイル

5. まとめ


インフラエンジニアにとって、シェルは欠かせないツールです。

シェルを使うことで、タスクの自動化やシステムの監視、パッケージ管理、ネットワークのトラブルシューティングなどを効率的に行うことができます。


また、ログ解析やバージョン管理といった作業もシェルを活用することで容易になります。

シェルスクリプトを作成して一連の手順を自動化し、システムの状態やリソース使用状況を監視することで、生産性を向上させることができます。


さらに、パッケージ管理やネットワークのトラブルシューティングにもシェルは有用です。

ログ解析やフィルタリングを行い、必要な情報を抽出することも可能です。

そして、バージョン管理システムを操作するためにも必須です。


シェルにはさまざまな活用法があり、これらの活用法を理解し、シェルスクリプトやコマンドを駆使して作業を効率化しましょう。