API管理ツールの選び方とおすすめの3つのツールを紹介

APIとは、Application Programming Interfaceの略で、アプリケーション同士がデータや機能をやり取りするための仕組みです。

APIを利用することで、開発者は既存のサービスやプラットフォームの機能を組み合わせて、新しいアプリケーションを作成することができます。

しかし、APIの数や種類が増えると、APIの管理が難しくなります。


そこでAPI管理ツールを活用することで、APIの品質やセキュリティ、パフォーマンスを向上させることができます。

API管理ツールは、APIのライフサイクル全体をカバーするものから、特定のフェーズに特化したものまで、さまざまな種類があります。


この記事では、API管理ツールの必要性と、代表的な3つのツールについて紹介します。

1. APIとは


APIは、リクエストとレスポンスの形式やルールを定めたもので、APIを提供する側と利用する側がそれに従って通信することで、データや機能の共有が可能になります。

例えば、SNSのアプリケーションは、APIを通じてユーザーのプロフィールや投稿、コメントなどのデータをやり取りします。


また、地図のアプリケーションは、APIを通じて位置情報やルート案内、周辺施設などの機能を提供します。

APIは、Web APIと呼ばれるインターネット上で利用できるものと、ローカルAPIと呼ばれる特定の環境やデバイスで利用できるものに分けられます。


Web APIは、HTTPやHTTPSなどのプロトコルを用いて、WebサーバーとWebクライアントの間でデータをやり取りします。

Web APIの形式には、RESTful APIやGraphQL APIなどがあります。

ローカルAPIは、オペレーティングシステムやハードウェアなどのリソースにアクセスするためのもので、Windows APIやAndroid APIなどがあります。

2. API管理とは


APIの管理とは、APIの設計、開発、テスト、公開、運用、保守などの一連のプロセスを効率的に行うことです。

API管理には、以下のような取り組みがあります。

 ・APIの設計:APIの目的や機能、リクエストとレスポンスの形式やルール、エラー処理などを決めることです。

 ・APIの開発:APIの設計に基づいて、APIのコードを書くことです。

 ・APIのテスト:APIの動作や機能、セキュリティ、パフォーマンスなどを検証することです。

 ・APIの公開:APIを利用できるようにすることです。APIのドキュメントや仕様、利用規約などを作成し、APIのエンドポイントや認証方法などを提供することです。

 ・APIの運用:APIの利用状況やパフォーマンス、エラーなどを監視し、APIの改善や最適化を行うことです。

 ・APIの保守:APIのバージョン管理や更新、廃止などを行うことです。

3. API管理ツールの選び方


API管理ツールは、APIの管理を効率的に行うための強力なツールですが、API管理ツールにはそれぞれ特徴や適用範囲があります。

API管理ツールを選ぶ際には、APIの形式や規模、APIの利用者や目的、API管理ツールの評判や実績などを考慮する必要があります。

 自分のAPIの状況や目的に合ったAPI管理ツールを選ぶことで、APIの管理をよりスムーズに行うことができます。

1.APIの形式や規模

APIの形式や規模に応じて、API管理ツールの対応範囲や機能が異なります。

例えば、RESTful APIとGraphQL APIでは、APIの設計やテストの方法が異なります。

また、APIの数や種類が多い場合は、APIの管理が複雑になるため、APIのライフサイクル全体をカバーするツールが必要になる場合があります。

2.APIの利用者や目的

APIの利用者や目的に応じて、API管理ツールの機能や価格が異なります。

例えば、APIを内部的に利用する場合と、外部に公開する場合では、APIのセキュリティやドキュメントの要件が違います。

また、APIを学習や趣味で利用する場合と、ビジネスやプロジェクトで利用する場合でも、API管理ツールのコストやサポートの要件が変わってくるでしょう。

3.API管理ツールの評判や実績

API管理ツールの評判や実績は、ツールを選ぶ際の品質や信頼性、ユーザビリティなどを示す指標となります。

API管理ツールの評判や実績は、コミュニティサイトでのフィードバック、インターネットの比較サイトなどで確認することができます。

4. 代表的なAPI管理ツール


API管理ツールにはさまざまな種類がありますが、ここでは、Postman、Apidog、Swagger UIの3つのツールについて、それぞれの特徴やメリットを解説します。

1.Postman

Postmanは、APIのテストとデバッグに特化したツールです。

APIのエンドポイントにリクエストを送信し、レスポンスを受け取り、解析することができます。


Postmanの特徴

 ・APIテストに必要なすべての機能を備えている

 ・ユーザーフレンドリーなインターフェイスを持つ

 ・データのセキュリティを保証する

 ・多くの開発者に利用されている


その他、テストスクリプトや環境変数、コレクションなどの機能が備わっており、APIテストの自動化も可能です。

2.Apidog

Apidogは、APIの設計、開発、デバッグ、テスト、モックなどの作業を一体化したAPI管理ツールです。

APIの仕様を記述するための言語であるAPI Blueprintを用いて、APIの設計を行うことができます。


Apidogの特徴

 ・APIの設計からテストまでの作業を一元化できる

 ・視覚的に魅力的で使いやすいUIを持つ

 ・日本語に対応している

 ・無制限のカスタムオプションを提供する


また、Mock.jsルールエンジンやデータベース操作などのカスタム機能も持ち、APIのモッキングやテストを簡単に行うことができます。

3.Swagger UI

Swagger UIは、APIの設計とドキュメントに特化したツールです。

OpenAPI仕様に準拠したAPIドキュメントを生成し、APIの構造や使い方を理解しやすくする対話型APIドキュメントを提供します。


Swagger UIの特徴

 ・APIの設計とドキュメントを簡単かつ使いやすくする

 ・APIドキュメントからコードを自動生成できる

 ・APIのテストやデプロイに統合できる

 ・多くのプログラミング言語に対応している


Swagger UIは、APIドキュメントからクライアントSDKやサーバースタブのコードを自動生成することができます。

5. まとめ

この記事では、API管理ツールの必要性と、代表的な3つのツールについて紹介しました。

API管理ツールは、APIの管理を効率的に行うための強力なツールですが、APIの形式や規模、A評判や実績など、自分のAPIの状況や目的に合ったツールを選ぶことが重要です。

API管理ツールの選び方に迷った方は、ぜひこの記事で紹介したポイントを参考にしてください。